Q 人が亡くなると、故人のふとんの上に刀を置きますが、なぜですか?
Q 人が亡くなると、故人のふとんの上に刀のようなものを置きますが、なぜですか?
A これは、「守り刀」と言って、故人を北枕に寝かせ布団の上に置きます。守り刀を置く意味は、人が亡くなると遺体の死臭をかいで、それを狙う魔物を防ぐ、魔よけとして胸の上に置きます。(南魚沼地区での風習)・・・ですが、宗派によっては置かない場合もあります。
Q 人が亡くなると枕飯や枕団子をあげますが、このことについて教えて下さい。
Q 人が亡くなると枕飯や枕団子をあげますが、このことについて教えて下さい。
A 通夜の晩に故人の枕元に枕飾りをし、一膳飯と枕団子を供えます。この「一膳飯」は、普段故人が使用していたお茶碗に、ご飯を高く盛り上げるのが特徴です。この一膳飯は、普段使っているかまどではなく、別のかまどで炊き、炊いたご飯は家族が山盛りに盛ります。そして故人が使用していたお箸をまっすぐに立てて供えます。これは、「故人のためにご飯を炊いて、他に分けない意味で、お箸を揃えて真中に立てる」意味を持っています。「枕団子」は精米する前の玄米を使い、それを粉にして丸めます。数は六個を供えるところが多く、六という数字は六道(天、人、修羅、畜生、餓鬼、地獄)に供養することや六地蔵へ供養することなどから来ています。しかし地域によっては数は様々です。これらは“野膳(のぜん)”に含めて、野辺送りの時に喪主が墓場に持って行って置いて来る習慣があります。この一膳飯や枕団子は、鳥や野の動物などが食べて自然になくなります。・・・現在、南魚沼地区では、葬儀屋さんが枕飾りや野膳(一膳飯や枕団子も含む)などを用意をし、葬儀出棺後に喪主家、親族が火葬場へ向かう時に持って行き、火葬場へ置いて来ます。
Q どうして、人は亡くなると北まくらに寝かせるのですか?
Q どうして、人は亡くなると北まくらに寝かせるのですか?
A これは「涅槃像」や「涅槃絵」にあるように、お釈迦様が頭北西面を向いて入滅したお姿にあやかっています。また仏教が誕生したインドでは、北に 位置するヒマラヤ山脈は聖なる地であり、その聖なる地の方向に向かう心が頭を北に向けた事とも言われています。
こちらの地方では、北まくらが縁起が悪いとよく言われます。それは、日本人は神様を祀る風習があり、神様は死を忌み嫌うという風習や、死人と一緒にするという恐怖心などから、北まくらは縁起が悪いというように言われる様になったと思われます。本来、菩提寺の檀家である仏教徒は、北まくらが縁起が悪いということはないのです。