弘長寺

Q お数珠(じゅず)はどのように持つのですか?

Q)お数珠はどのように持つのですか?

A)先般、ある地区のふれあいサロンでの法話の後、「お数珠はどのように持つのですか?」という質問がありました。まずお数珠の珠の数ですが、煩悩の数を表し108個であります。ですが各宗派によるお数珠の輪の大きさにより、54個(煩悩が1珠2つ)、36個(煩悩が1珠3つ)、27個(煩悩が1珠4つ)と108で割り切れる数がよろしいと思います。(煩悩を消してくれる数)お数珠の持ち方は、宗派によって違いがありますが、必ず左手に掛かっています。多々説がありますが、仏教では合掌(手を合わせる)時、左手はインドでは不浄の世界、すなわち私たちの世界を指します。右手は仏様の清浄な世界を指しています。そして私たちの世界と清浄な仏様の世界が手を合わせることにより、一つとなって仏様への感謝の気持ちを表します。そして左手に数珠を掛けることにより、自分の煩悩を消して仏様へ向かうのです。よって必ず数珠は左手に掛かっているのです。ですから宗派によっては左手だけ又は左手と右手の両方に掛かっている場合もありますが、絶対に右手だけに持つことはありません。また説によっては、真逆で左手が清浄な世界すなわち仏様の世界で、右手が私たちの世界であり、清浄な手である左手に数珠を持つという説もあります。弘長寺では前説を基本とし、また数珠の持ち方は左手の親指と人差し指の間に掛かり(左手だけ)に持ちます。詳しい数珠の意味と掛け方は、「弘長寺便利帳(赤本)平成23年3月二版」の110ページに載せてあります。

Q 1日の内に、祝い事と葬儀を呼ばれたのですが書付は?

Q)寺院より、寺院で午前中に晋山式(住職を迎え入れる式)と午後から前住職の葬儀のご案内が来たのですが、書付と服装はどのようにしたらよいですか?(その寺院の親戚者よりの質問)

A)まずご案内がどのように書いてあるか確認をして下さい。晋山式(住職を迎え入れる式)は慶事であり、葬儀は弔事であります。必ず午前・午後に分けて法要をするはずです。晋山式はお祝い事であり、葬儀は悲しみ事であり正反対の儀式です。ですから金封は、一緒にするのは常識からはずれています。晋山式は慶事ですので「赤白」の水引に、書付は「御祝い」など、葬儀は弔事ですので「黒白」の水引に、書付は「御香典」などが一般的です。服装は午前の晋山式にはお祝いの服装(男性なら礼服に白ネクタイ)、午後の葬儀には喪服(男性なら礼服に黒ネクタイ)が妥当でしょう。同じ所で午前と午後の法要に呼ばれたからと言って、金封を一緒にしないのが常識です。意味を考えたらわかることでしょう。二通に分けて書付をし、それぞれの式の前に適応をした書付を施主へ差し出しましょう。

Q 通夜(つや)と逮夜(たいや)の違いについて

通夜(つや)と逮夜(たいや)は、葬儀の前夜に行うものであります。法要を営む場合には、通夜法要(つやほうよう)や逮夜法要(たいやほうよう)と言います。六日町では、街中では“通夜法要”を営み、在方では“逮夜法要”と言って営む場合が多いです。「通夜は、遺体の側で夜通し終夜守っていることを言い」、弘長寺では、六時禮讃(ろくじらいさん)と言うお経があり、夜中8時位から初夜禮讃(しょやらいさん)というお経から始まり終夜法要を行うのが正式としています。ですが弘長寺では現在、夕方5時~6時位に通夜法要を行うのが一般的になっており、この半通夜をもって通夜法要としています。「逮夜は、翌日に及ぶ夜の意を言います」よって翌日の葬儀まで及ぶという意味をもちます。また別名、日没法要(にちもつほうよう)ともいい、弘長寺では夕刻4時位から日没禮讃(にちもつらいさん)というお経で法要を行うのが正式としています。現在六日町では宗派を問わず、どちらも葬儀の前夜に行われ、土地柄や場所によって呼び名が違えども同等な意味で営んでいる場合が多いです。ですがどちらも弔事法要であり、そして翌日に及ぶ法要なので弔意を背負って、葬儀に備えるのが一般常識であります。よって通夜(つや)や逮夜(たいや)を営むと弔意を背負うので、葬儀が終わらない前に慶事(祝い事)を行う事は決して致しません。またそれは通夜や逮夜の後、葬儀が終わらない前に慶事(祝い事)を行う事は仏法からもはずれています。

Q 仏壇の上に「天」の文字は?

先般、檀家さんが仏壇の安置について弘長寺へ問い合わせがありました。まずご本尊様の上には何もないのが本来の姿です。こちらでは、お寺のつくりはすべて平屋であります。これはお寺に安置されておられる、ご本尊様の上には何も置かないからです。家にある仏壇は、寺院の本堂と同じつくりになっており、ご本尊を安置しています。よって家の仏壇もお寺と同じように、ご本尊様の上には何も置かないのです。ですがこちらの地域では、住宅事情から2階建ての家がほとんどです。そして仏壇を1階に安置をしている方が多いです。その場合、仏壇の真上が部屋などになっており、足を踏み入れる場である場合には、和紙に「天」という字を書き、1階の仏壇が安置してある天井に貼り、仏壇の上は何もないという形をとります。宗派やお寺の住職の考え方にも違いがあるかも知れませんが、「雲」や「空」と書いて貼ってある家もあります。貼る場合は、挿しもの(画鋲など)で貼らずに、必ずのりで貼って下さい。弘長寺では、代々と「天」という字を書いて天井に貼っています。自分で和紙に墨で書いて貼って頂ければよいのですが、中々墨で書けない方は弘長寺住職まで連絡を下さい。和紙に墨で書いて授与致します。

Q 焼香は何回したらよいですか?

Q 焼香は何回したらよいですか?

A 焼香は宗派によって決まっている場合やお寺の住職の考えで行う場合や別に決まっていなく何回でもよいとする場合があります。ある宗派では「仏・法・僧」のために3回を推奨する宗派もありますし、1回でよいという宗派もあります。わが寺院の宗派では、焼香の回数はとりわけ決まってはいません。ですが弘長寺では代々と焼香の回数を「2回」と推奨しています。この2回というのは、1回目の香を焚くことで自分が仏さまを前にして「不浄を払い心を清浄」の気持ちになること、2回目の香を焚くことで「私から仏さまへ香のかおりを差し上げる」という意味をもって行っています。焼香の仕方は、最初に香を3本指(親指・人差し指・中指)で1回つまみ、それを2回に分けて香を焚きます。焼香の回数は、香を焚いた回数です。また日本人は、「1」「3」「5」「7」という数字にこだわる風習がありますが、この数字にこだわる必要はありません。弘長寺の檀徒以外の皆様は、宗派や住職の考え方にも違いがありますので、自分の菩提寺の住職へ回数の意味を伺い、自分で納得してから焼香をしたらいかがでしょうか。

Q お仏壇の線香の燃えカスの処理をどうしたらいいですか?

先般、檀徒からお仏壇の香炉の線香の燃えカスがたまっているのですが、どのように処理をしたらよいか尋ねられました。まず、100円ショップなどで1.ザル、2.スプーン、3.トレイを買って用意してください。そして新聞紙または広告紙を用意してください。

1.線香の燃えカスが残った香炉、ザル、スプーン、トレイ、新聞紙または広告を持って外に行きます。
2.新聞紙または広告紙を半分に折り、筋を入れます。
3.新聞紙または広告紙の上で、スプーンで香炉の灰を取りザルでこしてください。
4.線香の燃えカスは捨てて、こした灰を新聞紙または広告紙の折り目を香炉に向けて流し込んでください。
5.香炉の側面をトントンと叩き、灰をならしてください。
6.きれいになった灰が入った香炉をお仏壇に戻してください。

使用したザルとスプーンは灰をよく落としてから、トレイの上にのせてお仏壇の下などにしまっておいてください。

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100円ショップなどで、ザル、スプーン、トレイを買って来て用意をする。

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片付けるときは、トレイの上にザル、スプーンをのせてしまう。

Q お仏壇の線香は何本立てればよいのですか?

Q お仏壇の線香は何本立てればよいのですか?

A 宗派によって、線香を立てる場合と寝かせる場合があります。線香を寝かせる宗派は、浄土真宗がそうであります。ですがこの地域では浄土真宗寺院があまりなく、その他の宗派は線香を立てる宗派が多く、この地域では線香を立てることが一般的になっています。線香は香を“線のように細長くして”燃焼時間を延ばし安定させたり、香りの発生を一定にしたり、焼香と比べ準備や後処理が簡単であるという特徴があり、一般の家庭に普及しました。線香を立てる本数は、宗派やその寺院の住職の考え方によって違います。一般的に焼香の回数の分が線香を立てる本数と考えてください。弘長寺では焼香の回数を「2回」を推奨しているので、線香を立てるのは「2本」を推奨しています。この2回というのは、1回目の香を焚くことで自分が仏さまを前にして「不浄を払い心を清浄」させるということ、2回目の香を焚くことで「私から仏さまへ香のかおりを差し上げる」という意味をもって行っています。よく日本人は、「1」「3」「5」「7」という数字にこだわる風習がありますが、この数字にこだわる必要はありません。ですから自分の菩提寺の住職から、その意味を伺い、自分が納得してから行ったらいかがでしょうか。ですが、弘長寺の檀徒以外の皆様は、宗派や住職の考え方にも違いがありますので、自分の菩提寺の住職へお尋ねしてください。

Q 新盆はいつするのですか?

Q 新盆はいつするのですか?

A 人が亡くなって四十九日が過ぎて、初めて迎えるお盆を「新盆」(にいぼん・あらぼん)や「初盆」(はつぼん)と言います。この時は、仏様が初めて里帰りをするので特に手厚くご供養をする風習があります。たとえば7月初旬頃亡くなり四十九日がお盆のあとに来る方は、翌年のお盆が「新盆」、「初盆」になります。

Q よくお盆にキュウリの馬とナスの牛を作って供えるのですが、その意味は?

Q よくお盆にキュウリの馬とナスの牛を作って供えるのですが、その意味は?

A キュウリの馬は、ご先祖様が足の速いキュウリの馬に乗って少しでも早くこの世に帰って来てほしい願いと、足の遅いナスの牛に乗ってゆっくりあの世へ戻って頂くという願いを込めてお供えします。ご先祖様と少しでも長く一緒にいたいという願いが込められているのだと思います。

Q お盆はいつするのですか? 7月と8月があるのですが?

Q お盆はいつするのですか? 7月と8月があるのですが?

A 昔は、目連の話にちなんで7月15日にお盆供養をしていました。明治時代に入って新しい暦が使われるようになってからは「月おくれ盆」と言って、8月13日から16日までの間に、ご供養をすることが多くなりました。これは、7月が農家の一番忙しい時期に重なってしまうので、ひと月遅らせてお盆供養を行う風習ができました。どちらかと言うと、関東地方などでは7月13日からのお盆が多く、田舎へ行くと8月13日からのお盆が多いです。