Q 住職は、塔婆に「追善供養」とか書きますが、これはどういうことですか?
Q 住職は、塔婆に「追善供養」とか書きますが、これはどういうことですか?
A 1.“追善(ついぜん)”とは、「追って善をなす」ということです。仏さまへ経などを読んで、功徳を増し善を積んでいただきたい意向のあらわれであります。それは我々がこのように満ち足りた人生が過ごせるのも、亡くなられた方々がいたからこそ今があるのです。ですが現実的に浄土の世界へ行かれた方々に、感謝を述べることができません。よって「追って善をなす」は、「あとから感謝の気持ちをあげる」と置き換えて、檀家さんへ説明をしています。
2.”供養(くよう)”とは、「供に養う」という意味です。浄土へ行かれた仏さまは、家族や親せき縁者、子孫などを静かに見守っています。このように見守っていてくれる仏さまへこちらも感謝を忘れてはなりません。よって仏事にならい、年回忌、彼岸、お盆などに経をあげて仏さまへ感謝の気持ちを込めて行います。ですから伴に養うことが供養なのです。こちらが仏さまへ感謝をしないと、仏さまの一方通行であるので供養と言わないのです。そして”追善”と”供養”は一緒に言われることが多く「追善供養」という言葉がよく使われます。
そうて法事などを営むと、普段忙しく会うことができなかった人も、仏さまを中心に会うことができます。これも亡くなられた先祖さまのおかげなのです。