弘長寺

Q)塔婆について

Q)塔婆について

A)檀家さんから、墓の建立について相談がありました。その中で塔婆建てについて弘長寺住職の解釈として紹介します。塔婆とは、本来インドの言葉(サンスクリット語)で“ストーパ”からきています。このストーパとは、五輪塔の意味でお釈迦様の舎利(お骨)をおさめた塔のことです。それが日本に渡り、“ストーパ”が音写として“卒塔婆(そとうば)”となりました。それが現在、“卒”がとれて塔婆(とうば)となっています。そして日本古来の土葬風習から、墓碑の代わりにお釈迦様と同じように“五輪塔”=“ストーパ”=“卒塔婆”を建てる風習となってきました。ですから塔婆の上部の刻みは、五輪塔の影と同じように刻んでおり、また下部は土葬風習のなごりで土に挿されるように尖っているのです。現在のお墓は下が石やコンクリートでできており、塔婆が挿されず転んでしまうので塔婆建てを作るようになりました。よく塔婆をお墓の後ろに挿したお墓がありますが、五輪塔が墓碑の影に隠れて見えません。そして塔婆を寝かせて置く方がいますが、それは自分の家の“五輪塔”が倒れている事を意味しています。本来の塔婆は、見えるところに建てることが本当の姿ではないでしょうか。現在の塔婆風習は、法要が行った証しとして住職から書いて頂き、また法要の後に置く場所がないとか、邪魔になるなどの理由から墓の後ろへ追いやられているような気がします。また関東地区では、一家族が1本ずつ塔婆を建て、5~6本の塔婆が建つこともめずらしくありません。そして塔婆を建てる場所がなく、とりあえず墓の後ろに挿すようになったのでしょうか。こちらでは施主が1本建てるのが一般的ですので、関東地区のように後に建てるのではなく、本来の「五輪塔」の意味を大切にし、見えるところに建てる事を奨励します。・・・By おっさま
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向かって左側に挿してあるのが塔婆です。(何も書いていません)このように、「塔婆=五輪塔」のように見えるところに塔婆を建てることを奨励します。(弘長寺住職)