弘長寺

「お釈迦になる」って?

今日の法事のお斎(法要後の食事)の席で隣の方が曹洞宗の檀家さんの方でした。曹洞宗のご本尊がお釈迦様であり、時宗のご本尊が阿弥陀様であることから、二つのご本尊様の語句から「お釈迦になる」ということを説明しました。「お釈迦になる」とは、“物が壊れたりして使えなくなること”のたとえを表します。阿弥陀様は親指と人差し指(中指や薬指もあります)で印相をつくっています。ですがお釈迦様は阿弥陀様のように指で丸をつくった印相をしていません。昔、仏師が座っている阿弥陀様を作っている最中に、親指と人差し指の印相(親指と先と人差し指の先を結び、丸の形をつくる)の人差し指をうっかり切り落としてしまいました。その形はちょうどお釈迦様の手の形になってしまい、その失敗作から「お釈迦になる」=「ものが壊れて使えなくなる」といい表されるようになりました。座っている阿弥陀様の像は、「鎌倉の大仏」を見て下さい。座って左右の手を合わせ、両方の手で親指と人差し指の先を結んで、丸を作っています。・・・By おっさま